IHでは使えない鍋の材質には、アルミ、銅、耐熱ガラス、セラミックス、陶器などがあります。
キッチンのコンロをガスからIHに変える時、今まで当たり前のように使っていたこれらの鍋は使えなくなり、買い替えが必要となってしまいます。
しかしながら、もう捨てるしかないと思っていたIHでは使えない鍋を、あるアイテムを使うことによって続けて使えるようにすることができることはご存知ですか?
今回は最近広まりつつある、IHで使えない鍋を使えるようにするアイテムをご紹介しますので、ご不便を感じている方は参考にしてみてください。
IHでは使えない鍋、どうやったら使えるようにすることができるの?
IHでは使えない鍋を使えるようにするには、「ヒートコンダクター」や「発熱プレート」というアイテムが必要になります。
IHだからアルミ鍋や土鍋が使えない〜とおなげきのアナタ!
底に沈めるだけの『発熱プレート』というのがあるんです!底が7ミリ以下の厚さなら使えて
しかもたったの数百円!こんなん有るって知らんかったー(*´∀`*)#IHでも使える pic.twitter.com/oZlZV392gl
— 鯨よっち (@aoimenokujira) January 6, 2021
IHとは、鍋に電流を流しそこに起こった電気抵抗によって生まれた熱を利用して鍋を温め、調理が可能になるのですが、IHでは使えない鍋は電流を通さないか、逆に通り過ぎて電気抵抗が起こらないかのどちらかになります。
ところが、ステンレス製のヒートコンダクターや発熱プレートを使うと、それらがIHからの電流で発熱し、その熱でIHでは使えない鍋を温めることによって、本来なら使えないはずの鍋でも調理ができるようになるのです。
アルミ鍋をIHで使う時は、IHコンロと鍋の間にヒートコンダクターをはさんで調理しますが、土鍋は鍋自体が厚いので、加熱されたヒートコンダクターで鍋の外側から温めても熱効率が悪く、なかなか温まりません。
ですので、IHで土鍋を使う時は鍋の内側から直接鍋の中身を温めるように、発熱プレートを鍋の中に入れて使います。
ヒートコンダクターと発熱プレートはどちらも形が円形で外見は似ていますが、使い方が違いますので気をつけてください。
ヒートコンダクターはどこで手に入るの?
ヒートコンダクターや発熱プレートは、市販では手に入らないようです。
主に通販で扱われており、ヒートコンダクターはお値段が2,000円から5,000円くらいで販売されています。
使用する鍋の大きさによって推奨サイズがありますので、購入する際にはよく確認をしてください。
使用直後のヒートコンダクターは熱されていてむやみに動かすのは危険ですが、マグネットノブを一緒に購入しておくと、やけどの心配なくスムーズに取り扱いができますので安心です。
また、プロ御用達の銅の調理器具で有名なムヴィエールからは、「電磁用プレート」という名称で22cmの取っ手付きのプレートが出ています。
お値段は26,400円とかなり高額ですが、銅専用のヒートコンダクターですので、銅の鍋をIHで使用するときは、こちらの方が適しているかもしれません。
土鍋用の発熱プレートは、600円台から2,000円以内くらいまでの金額で販売されています。
ヒートコンダクターや発熱プレートは、国産から外国産まで複数のメーカーが扱っていますので、色々な理由からIHで使えない鍋を使えるようにしたいと思っている人は多く、需要があることがうかがえます。
ヒートコンダクターの活用法と注意点
ヒートコンダクターには、IHでは使えない鍋を使えるようにする以外にも、活用法があります。
IHは、12㎝以下の小さい鍋やエスプレッソマシーンなどは使えないのですが、ヒートコンダクターを通すことによってそれらの調理器具も使えるようにすることができます。
また、ヒートコンダクターには過熱のしすぎを抑える効果もありますので、熱が伝わりすぎて使用時に少々危険になってしまう調理器具に対しても、IHとの間に挟むことによって安全に使うことができるようです。
IH対応の鍋で煮込み料理を作るときなどは焦げ付き防止になることも謳われておりますので、一枚持っていると便利かもしれませんね。
ただ、通販の商品のレビューを見ていると、うまく使えなかったという意見と効果があって良かったという両極端な意見に分かれているようです。
IHのメーカーやIHでは使えない鍋の形、厚さによっては、必ずしもうまく対応できるわけではなさそうです。
土鍋用の発熱プレートについても、鍋底にへこみがあったり足があったりする平らでないものは使用できないようですし、発熱プレートのサイズが鍋に合っていない場合も、うまく使えないようです。
また、セラミック製やガラス製の鍋は、ヒートコンダクターと発熱プレートのどちらも使用できないとされています。
IHでヒートコンダクターや発熱プレートを加熱し、鍋を温めたり鍋の中のから温めたりするこの方法は、普通にIHで調理するのに比べて熱効率も悪く調理に時間はかかるのだということも、知っておかなければなりません。
以上のことから、これらのアイテムの使用時には随分と注意事項が多いことがわかります。
まとめ
今後ヒーティングコンダクターや発熱プレートが通販以外でも普及され身近になるには、もっと使い勝手がよく使用感も満足のいくものが開発されることが必要だと思いますが、その前にIHコンロの方が鍋を選ばず使える性能にもっと進化していくかもしれませんね。
すでにオールメタル対応というすべての金属の調理器具が使用できるIHが開発されていますが、金属以外の土鍋やセラミックス、耐熱ガラスの鍋は依然として使えませんし、使えるようになったアルミや銅の鍋も他の材質に比べると消費電力が大きいようです。
また、オールメタル対応は従来のIHに比べるとコストが高いことも問題点です。
今後、IHが更に使い勝手がよくなるように進化し、金額も控えめなものが開発されることを期待したいですね。
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