包丁とナイフはどちらも刃物で、どちらも『もの』を切るためのものです。
刃物は使っているとすり減って切れなくなってしまうので、メンテナンスが必要になってきます。
でもナイフと包丁って研ぎ方は同じでいいの?と疑問ですよね。
ナイフと包丁の素材の種類、研ぎ方や注意点などもまとめてみました。
ナイフと包丁の研ぎ方の違いは?
包丁は主に食べ物を切るためのものですが、ナイフはいろいろなものが切れますね。
果物ナイフやペティナイフなどの食材を切るもの、サバイバルナイフなどのアウトドアで使うナイフは木を削ったり、ロープを切ったりとかなり過酷な使用になります。
また、ナイフは折りたためるタイプと折りたためないタイプがあったり、刃の形もたくさんの種類があるのです。
包丁よりもナイフの方が種類がたくさんあるぶん、研ぎ方にも違いがあります。
そして包丁やナイフの刃は、鋼やステンレスなど様々な素材で作られているので、素材別や刃の形別に研ぎ方を変えるべきと言えます。
ナイフと包丁の研ぎ方は?
それでは素材の特徴と、ナイフと包丁の研ぎ方をご紹介します。
鋼のナイフや包丁
鋼の包丁は切れ味が良いですが、とても錆びやすくお手入れが大変だというデメリットも。
和包丁では鋼が多く使われており、ナイフでは山刀としてよく使われる素材です。
錆びやすい素材なので、錆びないようメンテナンスは必須になります。
研ぐ時は『水砥石』と言われる研ぐ際に水を使用する砥石で研ぐのがいいでしょう。
ステンレスのナイフや包丁
ステンレスは鉄にクロムを8%~13%以上混ぜているもので、錆びにくいのが特徴です。
扱いやすい素材なので、ステンレスの包丁を使っているご家庭も多いのではないでしょうか。
生産性に優れているので、近年はステンレスを使ったナイフも多く販売されています。
鋼に比べると切れ味は劣りますが、お手入れは頻繁にしなくても大丈夫です。
砥石でも研げますが簡易的なシャープナーでも研げるので、メンテナンスも簡単にできますね。
チタンのナイフや包丁
最近注目されているのがチタンの刃物です。
チタンは錆びない金属と言われていて、ステンレスよりも軽く刃こぼれもしにくい素材です。
一般的な砥石で研ぐことができ、メンテナンスも頻繁でなくても良いです。
包丁の研ぎ方
包丁にはと両刃のものと片刃のものがあります。
「両刃包丁」と「片刃包丁」では研ぎ方が違いますので、ご自宅の包丁はどちらかを確認しておきましょう。
ご家庭では「両刃包丁」がよく使われているので、「両刃包丁」を砥石で研ぐ研ぎ方をご紹介します。
砥石には種類がありますが『中砥石』を用意しておけば、一般家庭の日常的なお手入れでは十分です。
「両刃包丁」の研ぎ方
●用意するもの
包丁、砥石、濡れ布巾、水を入れるボウル
●研ぎ方
- 包丁を中性洗剤でよく洗っておく
- 吸水タイプの砥石は使う前に水に漬ける必要があります。砥石から泡が出なくなるまで10~20分ほど水に浸します。吸水しないタイプの砥石もありますので、その場合は水に浸さなくても良いです。机などに濡れ布巾を置き、水から出した砥石をその上に置きます。
- 砥石に対して45度の角度になるように包丁の根元部分をあて、包丁を少し起こし、10円玉が2~3枚ほど入るくらいの角度に調整します。
- 左指を刃にそっと添え、包丁を研いでいきます。押し出す時に力を加え、戻す時には力を抜くことがポイント。
- 包丁全体を一気に研がず、少しずつずらしながら3~5回ほどに分けて研いでいきます。
- 砥石が乾いてきたらボウルに入れた水を少しかけてください。
- 表面が終わったら、裏面も同じように研ぎましょう。
- 表裏と研ぎ終わったら包丁を中性洗剤でキレイに洗ってよく乾燥させれば完了です。
ナイフの研ぎ方
ナイフを砥石で研ぐ方法は包丁と大体同じですが、ナイフの刃の角度に合わせて砥石に刃を当てなくてはなりません。
ナイフの形状には様々な種類があり、刃の形も様々です。
刃の形状によって研ぐ範囲が決まりますので、研ぎたいナイフの形をよく確認しておきましょう。
ナイフを砥石に当ててから背中を少しずつ持ち上げ、刃先と砥石がぴったり付いている角度を確認して、研いでいきましょう。
この時の刃の当てる角度を一定に保ちながら研ぐことが上手に研ぐコツです。
アウトドアナイフなら野外で研ぐこともあると思いますが、そんな時は水を使わないシャープナーが便利です。
軽くて持ち運びもできでお手軽に研ぐことができますよ。
包丁とナイフ、研ぐタイミングはいつ?
トマトや葉物野菜がうまく切れない、玉ねぎを切る時に目が痛くて涙が出るようになった・・・なんてことはありませんか?
それは包丁の切れ味が悪くなっている証拠なので、研ぐタイミングの目安にするといいですね。
ステンレスの包丁だと2ヶ月に1回くらいの頻度で研ぐと良いでしょう。
ナイフの場合は、細いロープを切る際に苦労したり、木がうまく削れない場合はすぐに研いでください。
アウトドアで過酷な使用をしたナイフは刃先が摩耗してしまいます。
切れなくなったナイフは怪我の可能性もあり大変危険なので、切れ味チェックは欠かさないようにしましょう。
それぞれの注意点は
ナイフも包丁も研ぎたい刃物が何で出来ているか、素材の確認や刃の形状をよく知っておくことが大切です。
研いだ後は特に鋼のナイフは濡れているとすぐに錆びてくるので、よく拭いて乾燥させる必要があります。
イフの場合は表面に軽く錆止め用の椿オイルを塗るのがおすすめ。椿オイルがない場合はオリーブオイルでも代用可能です。
まとめ
毎日ご家庭で使う包丁はもちろんのこと、最近のアウトドアブームでキャンプ用のナイフを持つ方も増えてきたのではないでしょうか?
包丁とナイフの研ぎ方は少し違いますが、道具は同じものを使いまわせるので、砥石やシャープナーを用意しても無駄にはなりません。
定期的なメンテナンスをすることで愛着が増し、切れ味もキープできます。
包丁もナイフもきちんとお手入れをして長く大事に使っていきたいですね。
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